8月29日FMわっしょい「防府市防災士等連絡協議会」出演!!
8月29日、
FMわっしょい「あなたからあなたへハート to ハート」
この日の出演は、
防府市防災士等連絡協議会
会長 宮本博史さんです!
防府市防災士等連絡協議会は、防災士の資格がある人だけではなく、
各自治会・地域の防災部長や自治会長を含めた集まりです。
これにより防府市の全ての地域の連携を取ることができています。
防府市では平成21年の豪雨災害の後、
防災への対策として、堰堤(えんてい)の構築などのハード面と、
防災士を増やすなどのソフト面に取り組んできました。
平成24年に防府市に防災士が誕生し、平成25年から活動が始まりました。
当時は、市の研修や各地での防災訓練があったものの、
防府市全体での活動がなく、情報が点在していました。
そこで、防災士同士の情報交換の場を作るための組織作りを始め、
防府市防災士等連絡協議会が平成30年に発足しました。
今回は防府市防災士等連絡協議会が行っている
防災活動についてお話ししていただきました。
防災研修や訓練では、参加者の防災意識を高めることを第一に考えます。
豪雨の際には、どこまで水位が上がるかを写真に撮って参加者に見せています。
参加者の方は、身近で実際に起きていることを目の当たりにして驚くそうです。
実際に宮本さんが行った研修や訓練をいくつか紹介します。
幼稚園とともに行った災害時の幼児引き渡し訓練では、
昨年の反省を踏まえ、靴を履いた状態で待つことによって、
引き渡し時間を大幅に短縮することができました。
この訓練では幼稚園スタッフだけではなく、保護者の意識も高められました。
段ボールベッドでの宿泊訓練は、専用の段ボールではなく、
参加者が持ち寄った大きさの違う段ボールを使って寝る場所を作ります。
子ども達はどうすれば平坦な状態で寝られるかを学びました。
また、生米から非常食を作る訓練も行いました。
ビニール袋に無洗米と分量をはかった水を入れ、空気を抜いてから
熱湯の中に20分入れておくと米が蒸しあがっておいしく食べられるそうです。
さらに、倒壊家屋からの脱出訓練というものもあります。
この訓練では、段ボールで作った部屋の中で子ども達が勉強やゲームをしているときに、
電気を消したり大きな音を出すなど臨場感を出して、段ボールの天井を落とします。
子ども達は、LEDライト付きの笛を持っていて、
どうすれば外にいる人に知らせることができるかを考えました。
宮本さんが行う訓練では、体験することを大切にしていますが、
以前の防災研修に参加した人の中には、昨年の台風での停電時に、
直前の研修で作ったランタンが役に立ったという小学生もいたそうです。
このような研修は、参加した人は防災意識を高めることができますが、
すべての人が防災研修に参加するわけではありません。
そのため、地域の運動会で火消し競争などの
防災に関する競技を入れる工夫もしています。
防災研修のために人を集めるのではなく、
人が集まっているところでやることに意義があるそうです。
防府市防災士等連絡協議会のこれからの目標は、
個人ではなくトータルの防災力を上げることです。
現在、防府市自治会連合会や国土交通省との連携を目指しています。
また、インパクトのある研修を行うことも目標としています。
最近では、防災士でもあり薬剤師でもある方の
「いのち」についての講座でのAEDの話が印象に残っているそうです。
AEDの使い方は知っていても、どのタイミングで使うのかが判断できず、
目の前に倒れている人がいるときに、AEDの使用を迷ってしまうことがあります。
心停止直後に、しゃくりあげるような呼吸がみられることがありますが、
これは実際には呼吸ができていない状態なので、AEDを使わなければなりません。
この「死線期呼吸」の映像を見てからAEDの体験をしたことで、
今後使える研修になったと実感したそうです。
宮本さんは、「みなさんに頼りにされる防災士会を目指して頑張るので、
お気軽にお声がけください」とおっしゃっていました。
どこに防災士がいるかは、自治会長さんに聞くとわかるそうです。
これから台風シーズンになりますが、
非常持出袋は、まずは、3日分の水と非常食を準備しておくといいそうです。
一度準備しても、時々点検して、食べられるか、使えるかのチェックが必要です。
台風やその他の災害に遭う前に、もう一度、防災について見直してみませんか。